新たな価値観　変えられる価値観

３０代前半に、私の中にある価値観の勢力図が大幅に入れ替わった。最優先の価値観に躍り出たものは、【効率化する事は素晴らしい】でした。当時、作業を工夫して効率を上げることにより、色々な事が上手くいった結果、【効率】という価値観が不動の地位を得たのです。

しかしこの数年、効率という価値観のおかげで、少々生きづらさを感じるようになりました。どんな事に生きづらさを感じているかというと、大分せっかちになってしまったんです。気がつくと、待てる余裕のない自分が存在します。そして全てにおいて効率化を目指した結果、無駄が悪のように思えてきたのです。

ある時誰かがTVで、こんな事を話してました。

文化は正に、無駄を集めたようなもの

この言葉を聞いた時、頬をピシャリと叩かれた衝撃を受けました。そして続けざまにこうも言ったのです。

無駄なものにこそ、人生を豊かにするものが詰まっていると

あぁ・・・私は凝り固まった価値観に縛られて、心に癖を付けてしまった・・・

効率良く考え動くことで、手に入れたものが余りにも多かった。日々成長する自分を実感し、認めることが出来た。そして他人からも認められた。そのことが自信にも繋がった。そしてその自信がいつの間にか、「こうしたらもっと良いのに」と人に価値観の共有を求めるようになっていき、作業効率を工夫しない人に対しては疑問でしかなかった。

しかし、効率だけが全てではない。寄り道をすることで、新しい気づきが生まれる・・・

自分の軸はとても大切なもの。人に何を言われようが、私は大丈夫と言える揺るぎのない軸。その一方で、柔軟さのない凝り固まった価値観・・・もはや厄介事にしか思えない癖のような心の動き。こう生きていきたいと願う自分にとっては足かせにしかなっていない。足かせと感じるのなら勇気を持って新しい価値観を素直に受け入れたい。受け入れる勇気を出せたなら、こう在りたいと願う自分に、一歩近づけるような気がしてならないのだ。そう、きっと出来る・・・今からでも。

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